笹子追分人形芝居
人形浄瑠璃は、江戸の末期から明治にかけて山梨県内各地へと伝えられましたが、現在では笹子追分人形だけが継承活動を行っております。
人形浄瑠璃は、物語の語りと三味線・人形の三者によって表現される。これらが三位一体となり、芝居に命を吹き込む。
特に人形は、遣い手の呼吸が正確にあってこそ、美しさが発揮できる。追分人形は文楽と同じく三人遣いであり、ひとり(主遣い)が左手で頭、右手で人形の右手を持ち、左手側にひとり(左手遣い)(刀や槍を持つため)、そして足を担当するのにひとり(足遣い)と三人が一体にならないと人が歩くようには動かすことはできません。
追分人形ストーリー ①
淡路人形の歴史は十六世紀の後半に始まりました。江戸初期、京都の浄瑠璃語りにさそわれ、能や仏教物語の人形芝居を演じ、これが発展して近世人形浄瑠璃芝居となり、その本家は代々源之丞を名乗り、天皇の綸旨と称する一礼を秘蔵して諸国を自由に交通できる特権が与えられていました。また、藩主蜂須賀家の庇護の下に各地を巡遊し、最盛期の十八世紀中頃には座数40、人形遣い930人と記録されています。この最盛期、寛永15年(1638)にここ笹子の地に伝えられました。追分人形と淡路との芸縁の古さは十五代前の天野利兵衛の位牌の裏に人形遣いとあり延宝にまでつながっています。
追分人形ストーリー ②
笹子が宿場町だったころ、街道第一の難所である峠に差し掛かる頃に日暮れとなる。旅人は宿をとると他に何も楽しみがないことと、それまでの旅の疲れを癒し、鋭気を養うため人形芝居を楽しんで翌日に峠を越えて駒飼いの宿へ向かいました。
人形浄瑠璃は、江戸の末期から明治にかけて山梨県内各地へと伝えられましたが、笹子追分人形だけが残っています。その後、県内各地の人形浄瑠璃が衰退していくなかで追分人形が今日あるのは、初代西川伊久造こと天野忠助の努力があったからです。
追分人形ストーリー ③
西川伊三郎という関東では有名な人形遣いと忠助氏は交流があり、甲府公演の際に人手が足りなく手伝ったことでその腕を認められ、一緒に各地を公演することとなりました。公演最後(明治20年)に西川伊久造の芸名をいただき、西川一座となったわけです。
今日まで人形を残すにはずいぶんと苦労がありました。
明治35年の水害では倉が2つ流され、これにより衣装がかなり流されてしまいました。また、近所の火災により家が焼けたときも、位牌と人形だけを持って逃げたそうです。明治40年の水害では家を流されましたが、この時も位牌と人形だけを持って逃げ出したそうです。現在の追分地区の地蔵堂のあたりに家があったそうです。 このときの水害により笹子川は、その流れを大きく変えてしまいました。
追分人形ストーリー ④
山梨県では唯一、江戸の流れをくむ三人遣いで県の無形文化財に指定されています。 公演は1994年、大月西小学校で行われたのが最後となっていました。 1982年、昭和57年12月の県民文化ホールのこけら落としでも上演が行われました。
追分人形ストーリー ⑤
天野宗光氏(西川一座となってから4代目)は六歳から人形遣いを教えられ、はじめは足遣いから始めたそうです。
“始めは好きで入った世界ではなかったが、やっていくうち公演でのすごい拍手をもらったことでやみつきになった”そうです。
座員の高齢化により10年間、活動が途絶えましたが四代目が学校などをまわり消えそうになった継承の灯を守り、2005年、笹子追分人形保存会が発足しました。
追分人形 ―現在―
保存会発足から20余年。座員は現在、小学生から80代まで幅広い年代で継承活動をしております。遣い手以外にも舞台セットの制作、衣装制作を専門にする座員、地域の方々のご協力、各企業団体様のご支援、そして人形師“故 石黒一夫氏”によるかしらの摸刻、八王子車人形“西川古柳師匠”のご指導により活動が続けられていると感謝しております。
公演につきましても県内外から依頼をいただき、2025年にはアイオア日米協会様、シカゴ日米協会様よりご招待をいただき、学校を巡り人形を披露しました。また、アジア祭りでは多くの方にご覧いただけました。
追分人形 ―新たなスタート―
2026年春、天野工業株式会社様の多大なるご尽力により、新たな稽古場「追分人形―継承の館―」が完成し、開館の運びとなりました。本施設は、先人のたゆまぬ努力と地域の皆様の温かいお支えによって受け継がれてきた郷土芸能を守り、次代へと確実につないでいく拠点として、また体験活動や後継者育成の場として活用してまいります。併せて、世代を超えた交流を育む地域のふれあいの場となることを願っております。
―引っ越しました―
ぷららのサービス終了で
長らく消滅したままでしたが
こちらで少しずつアップしていきます。
― 座員募集中 ―
笹子駅前に稽古場が完成しました。
笹子餅のみどりやさんの近くです。
電車利用で稽古に参加できます。
まずは見学からいかがですか?